Lenders教授講演会報告

 当研究会と東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻との共催で1997年5月14日の午後1時からボン大学コミュニケーション論・音声学研究所教授のWinfried Lenders先生の講演会「ヨーロッパの機械翻訳―研究の現状と展開」を開催致しました。この講演会はスペース・コラボレーション・システム(SCS)を使って東大、阪大、九大の3つの会場を衛星通信で結んで行なわれました。

東大で講演するLenders教授を九大の110インチ
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 講演者のLenders教授は東大の会場で講演されましたが、 阪大と九大の会場でも講演を聴くだけでなく、質問や議論にも参加できるというのが今回の講演会のセールスポイントでした。諸般の事情により平日の午後の開 催となったため、残念ながら参加者は3つの会場を合わせて約30名でしたが、会場を3箇所にしたことで東京までは出てこられないような人も参加することが できましたし、阪大や九大の会場からも東大のLenders教授に質問が出され、まるで全参加者が同じ会場にいるかのように議論ができたことは第1回目の 試みとしては大成功と言えるでしょう。


講演の内容

  まず機械翻訳の歴史を概観したうえで、ヨーロッパにおける研究の現状を具体例を挙げて説明していただきました。実際に機械翻訳のプログラムなどを書いてい る人には、文例が簡単すぎたかもしれません(特に、最近のHPSGなどの発展を採り入れたプログラムのアルゴリズムなどは企業秘密に属することなので、触 れられていませんでした)が、我々、普通の(?)ゲルマニストには、ちょうどよいレベルで興味深い講演であったと思います。なお講演はドイツ語で行なわ れ、ゲルマニスト以外の参加者のために東大の幸田さんが通訳の労を取って下さいました。

講演の原稿(ドイツ語)はこちらにあります。


今後への展望

  SCSでは、2つの局だけしか画像・音声を送信できないので、議長局から、「阪大と東大」、「九大と東大」のように画面を切替えますが、もちろん受信はす べての局で常時可能で、参加局からは、発言要求のボタンをクリックすれば、議長局の方で切り替えることにより、質問や発言を送信できます。今回は3大学を 結んで行ないましたが、次回はもう少し参加局の数を増やしてもいいかもしれません。もちろんあまり増やすと質問と議論の時の切り替えが大変になるのです が…。またSCSの設備は現在では国立大学の一部に限られているので、参加を希望されても物理的に不可能な場合もあります。SCSの設備がある大学の一覧 はこちらをご覧下さい。

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